1、抗争

 昭和42年(1967) 山原派・那覇派連合軍vs普天間派

2、経過

 (1)、山原派と普天間派の緊張関係

  ・第二次沖縄抗争終結後、山原派、那覇派、普天間派の三派で遊技場を共同経営することとなった。しかし、普天間派はこの遊技場の向かい側に独自に遊技場をオープンさせた。さらに、普天間派は旧泡瀬派が持っていた縄張りにどんどん進出していった。旧泡瀬派は、山原派から独立したので、もともと旧泡瀬派の縄張りは山原派のものであった。ここに、普天間派が進出してきたことから、山原派と普天間派の間に緊張が高まった。

 (2)、山原派・那覇派連合軍の結成

  ・山原派首領・新城は、那覇派首領・又吉のもとを訪れ、再び連合を結成することを依頼した。又吉はこれを受け入れ、山原派・那覇派連合軍が結成された。

 (3)、田場盛孝射殺事件(山原派・那覇派連合軍→普天間派)

  ・山原派・那覇派連合軍は普天間派に熾烈な攻撃を続けた。そして、昭和42年(1967)10月、普天間派首領・田場は自宅で寝ている隙に、山原派の少年組員3人によって射殺された。この後、田場の妻が普天間派解散を宣言して、第三次沖縄抗争は終結した。これにより、普天間派は壊滅し、沖縄は山原派と那覇派の二派に淘汰された。

3、映像

 (1)、実録・沖縄やくざ戦争 いくさ世30年・抗争勃発編

  ・第一次沖縄抗争、第二次沖縄抗争、第三次沖縄抗争から沖縄連合旭琉会成立までが描かれています。史実に忠実で、役名も本名のまま出てきます。説明→抗争シーンの連続で、ドラマと解説の中間くらいの作品です。また、山陰事件、博多事件、郷田会vs矢嶋組、広島抗争という本土の抗争の歴史が組み込まれています。

   又吉世喜 小沢仁志

   花城松一 中野英雄

   田場盛孝 四方堂亘

   喜舎場朝信 ゆう輝哲也

   新城喜史 遠藤憲一

   上原勇吉 寺島進

   喜屋武盛晃 寺本剛 

   多和田真山 森永健司




<参考文献>

 『戦後ヤクザ抗争史』(永田哲朗、 イースト・プレス 、2011)
 『地獄の沖縄10年戦争』(二条凛、竹書房、2009)